各国のコーヒーの歴史
前回はコーヒー発祥の地コロンビアから始まり、アメリカのコーヒータイムについて紹介させていただきました。
今回はトルコとイタリアとコーヒーについてお話していきたいと思います!
▶︎コーヒーは伝統文化
トルコのイスタンブールにカフェが誕生したのは16世紀の半ばと伝えられています。
ヨーロッパにカフェが出現する1世紀も前のことです。
16世紀の終わりには、イスタンブール市街に600軒を超えるカフヴェ・ハーネ(コーヒーハウス)があり、
人々の社交場として親しまれていました。
とはいえトルコはイスラム社会なので、こうしたカフェを利用できたのは男性のみ。
女性は女性同士でコーヒーを楽しみ、コーヒー占いや給仕の作法など独特のコーヒー文化が生まれました。
現在のトルコでは、「チャイ」と呼ばれる紅茶(日本でいうミルク紅茶とは違います)が暮らしになじみ、
人々は1日に何杯も紅茶を飲みます。
しかし、大切な人のおもてなし、婚礼や祝祭日といった特別な日にはトルココーヒーが欠かせません。
2013年にはこうした独特のコーヒー文化が世界的に認められ、
「トルココーヒーの文化と伝統」としてユネスコの世界無形文化遺産に登録されています。
伝統的なトルココーヒーは、細かく挽いたコーヒーの粉と冷たい水、砂糖を、
ジェズベ(CEZVE)と呼ばれる真鍮や銅製の小さなポットに入れ、ぐつぐつと煮立てて作ります。
水から煮立ててしっかり抽出するのでそれほど多くのコーヒー豆を使う必要がなく、
カフェインの含有量は比較的少なめです。
また、水から淹れることで香りがしっかり立ちます。
でき上がったコーヒーはカップに静かに注がれ、その上澄みだけを飲みます。
味は濃厚で、とろりとした飲み口が楽しめます。トルココーヒーは飲み終わった後にカップの底にコーヒー粉が残ります。
コーヒー占いは、カップを逆さにしてこのコーヒー粉が作るさまざまな模様で運勢を占います。
▶︎バールでエスプレッソを楽しむ
イタリアで“コーヒー”といえば、エスプレッソを指します。
深めに焙煎した豆を使い、高い圧力をかけて抽出したコーヒーで、濃厚な風味と強い苦味が楽しめます。
「エスプレッソ(espresso)」には“急行列車”という意味があり、抽出時間が短いのが特徴です。
大量に作ろうとすると抽出に時間がかかって、雑味やえぐ味が出るので、通常は30cc程度を小さなカップで飲みます。
マシンを備えた「バール」と呼ばれるカフェが全国で16万軒以上もあるとされ、
人々は気軽に立ち寄ってエスプレッソを飲みます。
味わう時も素早いのがイタリア流で、飲み干すとさっさと店を後にする人が多く、
小さなバールは立って飲むスタイルのところがほとんどです。
一方、エスプレッソに泡立てたフォームドミルクをたっぷり入れたカプチーノは、朝食にパンと一緒に飲むのが定番です。
お昼も近くなると牛乳を入れたコーヒーを飲む人は少なく、もっぱらエスプレッソが飲まれています。
ディナーの締めもエスプレッソで、さっと飲み干してゆっくりとおしゃべりを楽しみます。
エスプレッソは、カプチーノやイタリア版カフェオレのラテなどとともにアメリカへ伝わり、
シアトル発祥のチェーン店により世界中で楽しまれるようになりました。
湯田温泉の小さな珈琲豆焙煎屋 Nishida Coffee
会社名: Nishida Coffee
住所:〒753-0056 山口県山口市湯田温泉五丁目7-6
TEL: 080-4487-7054
営業時間 : 平日 / 12:00~18:00 土祝 / 9:00~18:00 定休日:日曜日
対応エリア:
業務内容:コーヒー豆の製造・小売・卸、コーヒー器具の販売、ギフト販売、イベント出店、コーヒー教室